2017.05.15

プラハで見損なったチェコの至宝を東京で観てきた!。

プラハ・チェコへ旅した時、2大残念だったのはドンジョバンニの
オペラが中止になってしまったこと、もう一つは
ミュシャの絵画を見学できなかったこと。
美術館の修復のためとの理由でしたが、なんとミュシャの大作
「スラブ叙事詩」全作品20点は日本に運ばれていたのです。

ミュシャはパリで活躍したアール・ヌーヴォーを代表する
グラフィックデザイナーで有名な画家ですが、晩年パリからチェコへ移り
故郷チェコや自身のルーツであるスラヴ民族のアイデンティティを
テーマにした作品を数多く描きました。その集大成が、50歳で故郷に戻り、
晩年の約16年間を捧げた画家渾身の作品《スラヴ叙事詩》(1912-1926年)です。
古代から近代に至るスラヴ民族の苦難と栄光の歴史を映し出す壮大な
スペクタクル絵巻です。
ミュシャの展覧会は過去、日本で数回開催されていますが
スラヴ叙事詩の大作20点の展示は世界で始めてです。
縦6メートル、横8メートルにも及ぶ巨大なカンヴァスに描かれた20点の油彩画
感動的で大迫力です。


IMG_1037.jpg
プラハ市民会館 (スメタナホール)
ミュシャはすべての装飾をデザインしました。
壁と天井は、スラブ民族の団結をテーマにした絵画で覆われていて、
天井画「スラブの団結」にはスラブの人々の営みが描かれています。



IMG_1055.jpg
モラフスキー・クルムロフ城 城下町

プラハ市のために描かれた《スラヴ叙事詩》は、
1960年代以降、モラヴィアのモラフスキー・クルムロフ城にて夏期のみ
公開されてはいたものの、ほとんど人の目に触れることはありませんでした。
その幻の傑作は、80年以上の時を経て2012年5月、ついにプラハ国立美術館
ヴェレトゥルジュニー宮殿(見本市宮殿)にて全作品が公開されました。
そしてこのたび国立新美術館では、パリで活躍したミュシャが
《スラヴ叙事詩》を描くに至るまでの足跡を約80点の作品を通じて辿りつつ、
これら幻の最高傑作の全貌を一挙、展示してます。


IMG_3235.jpg
イヴァンチッツェの兄弟団学校
背景は聖母マリア被昇天教会。聖書を初めてチェコ語に翻訳した舞台
左手前の盲目の老人に聖書を読み聞かせている青年は
ミュシャの若い時の自画像と言われている。






IMG_3225.jpg
スラブ賛歌
20枚目の完結作、スラブ民族の完結を総括した
スラブ民族の勝利と独立と自由を表現している。





IMG_3218.jpg
ロシアの農奴制廃止
スポンサーであるR.クレインが唯一リクエストした作品
背景は赤の広場,農奴の不安と虚無の表情が残る
聖ワシリー大聖堂ににじむ薄日は自由と希望に満ちた将来を暗示している

ミュシャ展
国立新美術館 企画展示室2E
2017年3月8日(水)から6月5日(月)まで。
この記事へのコメント
管理者にだけ表示を許可する